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昨日から取り掛かっていたルカ・プリモンのチェロ2003の最終調整を午前中に終えて、午後からは全ての仕事をキャンセルして、友人の誘いでロレンツォ・フリニャーニ(M^, Lorenzo Frignani)の勉強会に参加して来ました。
唖然としたのは、参加者の少なさ・・・。 イタリアで勉強していた連中が僕を含めて4人。 主催者側の生徒が3人。 僕が誘ったMさん。 一般参加の名古屋Kさん。 それに講師が2名。 以上 ・・・タメになるのに!! 講義内容は、 「北イタリア、エミリア・ロマーニャ州における1800年代末~1900年代初頭の弦楽器製作沿革と現代の製作者への影響」 M^, ジュゼッペ・フィオリーニ(Giuseppe Fiorini)のことやM^, アンサルド・ポッジ(Ansaldo Poggi)、それに、Famiglia della Carletti、M^, Candi、M^, Pollastri、M^, Biscach、M^, Capicchioni等々 それに、愕然としたのはルイージ・モッツァーニ(Luigi Mozzani)・・・。 モダンから現代製作者への系譜を、ミラノやピエモンテ州などと並び、近代~現代の弦楽器史上重要な位置を占めるエミリア・ロマーニャ州の製作史を焦点に紐解いていこうとしたものだったのですが、勉強になりました!! 今までの知識以上に違った視点から解説するM^, ロレンツォ・フリニャーニ。 彼はM^, Capicchioniの研究でも知られている。 M^, Giuseppe Fioriniが製作地を点々とした理由を。 M^, Pietro Sgarabottoが'37年ファシズムの中、パルマの制作学校を閉鎖してクレモナで教鞭を取った背景を。 そのクレモナの制作学校でM^, Giuseppe Fioriniの立場が弱かった理由を。 歴史や政治経済的要因が彼達の制作活動を左右した事実をより深く理解できた3時間半でした。 このような勉強会は製作者同士の意見交換や交流、弦楽器業界の発展のためにも大切だし、これからもドンドン回を重ねていってほしい!! 友人T君に感謝、有難う!! #
by futuro-migliore
| 2006-11-12 23:57
| 仕事 Il Lavoro
仕事をしていると楽器に刻まれた傷だけでなく、涙の数も見えてくる。
嬉し涙なのか、悔し涙なのか、それとも叱られた涙なのか・・・。 僕は知ることが出来ない。 でも、そこには頑張った証としてちゃんと刻まれていっているのがわかる。 ニスの上に涙が零れると、それがニスに痕を残し乾拭きしたくらいじゃ なかなか取れれない・・・。 でも、それでいいよ! 涙の数だけ楽器が受け止めてくれていると思う。 消して欲しい時はいつでも消すから、ジャンジャン涙しろ! いつかは、満面の笑みを携えて僕を涙させてくれ! 頑張れ、未来の音楽家! Forza Cari! #
by futuro-migliore
| 2006-11-07 01:11
| 仕事 Il Lavoro
皆さんも「Abete Rosso」という言葉を聞いたり文字を見たりしたことがありませんか?
弦楽器の表板、FAZIOLIピアノの共鳴板に使用されている樅の木がアベーテ・ロッソ。 その群生地が、国有林ヴァール・ディ・フィエンメー(Val di FIEMME)という場所。 写真の場所は、標高1200mほどの山の案内所そば。 この辺りはまだまだ入り口! 「R」のマーキングがされているものが製作者に流れるとか・・・。 しかし、ルカの判断は使えない。 果たして、ルカ・プリモンのように山に入り、自分の目で材料を判断している制作者がどのくらいいるのだろう? マエストロ・モラッシー、ルカ・ズベルニーニは確かに山に入る。 そして、自分で木を探す。 150-200年の年月を経て、彼達は50mほどの大木に成長する。 誰が植林したわけでもなく自分たちの力で真っ直ぐと伸びてゆく標高1700m地点。 そこに群生し隣り合う木々でも、楽器の材料として使えるものと使えないものとに分かれる。 その理由が分かりますか? その答えは写真の中にあります。 節が多かったり、ねじれていたり、そして病気であったりと・・・。 切り出され、商品化された材料ではそれが見えない。 いらない部分をそぎ落とした材料では良い部分しか見えないのです。 50mほどに成長した木でも、楽器の材料として使える部分って何mほどだと思いますか? 上の写真の中には、楽器の材料として適している木はたったの1本。 その1本の10mしか材料としては適していないんです。 ←この写真の説明ができる職人が何人いるでしょう? これは、マスキャトゥーラが入っていることを意味しています。 マスキャトゥーラとは、木目に入る模様です。 音の響きにふくみを持たせると考えられています。 制作や修理、そして販売に携わるものは一度は山に入るべきだと思う。 そして、もっと木を知るべきだと。 それは私にも言えます。 もっと、もっと理解を深めろ! そこからはいろいろな制作や修理、楽器に必要な大切なものが見えてきます。 それがマスキャトゥーラ! 早起きをして山に連れて行ってくれた、ルカに感謝。 ありがとう。 山から下りて遅めの昼食を取ったロッジのマリーノは気さくな良い子でした。 鹿肉の煮込みとキノコ、そして土地の名物ポレンタは格別でした!! #
by futuro-migliore
| 2006-10-14 09:35
| 仕事 Il Lavoro
休養先のフランスから戻った翌朝はナント4時半起き・・・(-_-;)
この日、ホテル・マキィャヴェッリは全館トイレの水が止まるというトラブルが・・・。 出掛ける頃には、問題も解決していたので安心だったんだけど! で、何のために!? 5時前にはTAXIに乗り込み、2時間半睡眠のハイテンション男とお喋り好きのオヤジ・・・。 想像つきますよね。 あっという間に、ルカの工房前ですよ!!(笑) で、行って来ましたトレント経由のヴァール・ディ・フィエンメー(Val di FIEMME)*! キコリです樵(きこり)! キノコ狩りじゃないですよ! そんな、1個採っただけで500ユーロの罰金だなんて払ってられません! 点在する鹿の糞から推測すると、犯人は逃亡中なんですね・・・。 そう、表板を探しに片道3時間の山の中・・・。 途中、ルカの生まれ育ったトレントを散策してきました。 歴史は古く、オーストリアの統治下にあったころ都市整備が整い、その面影も随処に垣間見える街のつくり。 ポセイドンの噴水が山の中に何故? かつて、この場所をアディジェ川が流れていたらしく、川を埋め立て道路を整備したのが道のカーブからも見て取れるんです。 また、ローマ時代の遺跡が発掘され、そこからも当時の道がどのように整備されていたのかも。 水に恵まれた都市としてポセイドンが今の場所にいるんですね。 お邪魔した14日の朝刊には、ルカの記事が紹介されていました。 まさに、申し合わせたかのようなサプライズな出来事でした。 さッ、山に向かいましょう! #
by futuro-migliore
| 2006-10-14 04:30
| 仕事 Il Lavoro
プロペラ機なんて乗ったことってあります? そんな小さな街に何を探しに行って来たでしょう? 飛行機、バス、TGV、ノーマル電車を駆使して内地へ! そこにも音楽院がありました。 左の写真がそう。 右の写真はミラノのGiuseppe Verdiです。 ナント、そこには街で唯一の工房がッ!! こんな小さな街にもあるんですね! 作業台の上にある材料で何処の国の材料かわかった人は、 何者・・・。 これは、フランス・ミルクール材ですね! 工房主もミルクールで勉強したとか。 その工房主は、Katelinaという女性の方でした。 そう、答えはAix. P, Avignon, Arles, Nime, Orange, Marseille 最近ではTVのCMでも取り上げられていた、ゴッホの「夜のカフェテリア」を探しに行って来ました。 そこは、ゴッホが描いた当時のまま残っていました。 たまには、息抜きした5日間でした。 #
by futuro-migliore
| 2006-10-09 13:39
| 生活 La Vita
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